忍者ブログ
イチゴイチエ ~Once in a life time
せんせい7年目猛進中。 天職だと思う日もあれば、そうでない日もある。日々うたいつづっています。 
[PR] 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



 誕生日の祝福を受けた。
毎年、誕生日前後は底冷えするが、今年も名古屋は例にもれず冷えた誕生日だった。

自慢でもなんでもないが、お祝いしてくださる人への感謝の意味を込めて書かせていただくと、毎年、本当にたくさんのプレゼントやお手紙、お言葉をいただく。本当にうれしいことこの上無い。子どもからの「先生、もうすぐ30だね!」のメッセージなんて、最上級に嬉しいものだ。皆さまにも、この場をお借りして御礼をお伝えしたい。個人的には追々…

 母は昔から、こう自分に言う。
「3つのKを大切にしなさい。あなたがここまで来れたのは決して二本の手足だけではない。」

 3つとは、「謙虚」「感動」「感謝」である。自分の音楽に対する三本柱でもある。

 父は昔、よく自分にこう言った。
「何になりたいか?と聞かれたら、人の役に立つ仕事をできる職業と答えなさい。」

 弁護士や医者になれるような頭は育たなかったが、少しは自我を譲って仕事に取り組めているだろうか。

 而立の年を目前に、両親の言葉がふと心を通り過ぎる。
教育や音楽でしか恩返しができないかもしれないが、そんな自分を誇りに感じ、自己を肯定しながら生きていこうと思う。



 今日は久しぶりの投稿なので、ちょっと語りたいと思う。

自分が好んで観るテレビ番組で、NHKのプロフェッショナル~仕事の流儀という番組がある。
先日の放送で、パリで活躍するテーラーの鈴木健次郎氏の特集があった。その鈴木氏の言葉が、まさに言い得て妙なのでご紹介したい。

 「プロフェッショナルとは、常に自分の世界観を持っていて、それを表現したいと思う、その努力を決して怠らない人。技術だったり、色んなことでそれを試行錯誤して表現しようと、最大限の努力をできる人。」

と打ち立てたのだ。この言葉には感動を覚えずにはいれなかった。

番組ではさまざまな分野のプロフェッショナルが特集される。その中のある回で、

「プロフェッショナルとは、素人に圧倒的な差をつけて、力を見せつけることじゃないですかね。」

と鼓舞した氏もいた。良し悪しはあるが、たまに「そうじゃないだろ」と突っ込みたくなることがあるのは、自分の加齢のせいだろうか。


 近い未来、道徳の時間が教科化されるという動きがあることに危惧を覚えているのは自分だけではないと思う。どのような評価がされていくのかは全く未知数であるが、自分の道徳観を磨くことは、目指す音楽につながり、得てして子どもの思想にも影響をあたえていく。大きな責任があるように思う。

 何が見えているのか、何が隠されているのか
見極めながら、自らの道にプロフェッショナルを感じながら邁進していきたい。


 もう一つだけ・・・(長w)

 来年の早春、初の海外修行に行きます。初発はアメリカへ。
そして第二弾はヨーロッパ。こちらはおそらくドイツか北欧になりそう。

合唱指揮(音楽教育)のディプロマをとることを目指し、この歳に適しているか不安だけど、絶対にやり切っていきたいと思います。
もともとあまり海外志向はなかったのですが、「出逢い」と「想い」に作用され、この決断に至りました。勿論日本での勉強もひたむきにやることは常です。

 それに際してみなさんへお願いと急募です。
こんなとんでもない破天荒野郎について合唱伴奏(室内楽)をしていただけるピアニストを探しています。
 もちろん自分も動いているのですが、自薦他薦は問いません(笑)ちょっと異国の音楽の空気を味わってみたい方の情報をお待ちしております。

心揺さぶられる「想い」の部分を優先させ、恋愛にしても仕事の戦友にしても、他愛もない食事や娯楽で「楽しいね」と共有し合えるような家族・友、

 そういった縁を紡ぎながら、成長できる一年でありたい。

 言い訳をせず、しんどいという吐露を素直にできる自分を認める一年にしていきたいです。

 長々と失礼しました。
 2013年も残りわずか。どうぞみなさんご自愛ください。

拍手[0回]

PR
[ 風のまち ]  福永武彦

    

   そして今日も

   時をへた通りのひだを吹きぬけて

   風はいそがしい輪廻の旅を続けてゐた

   たそがれの冬の光は

   氷雨によやうにこぼれ落ち

   北の空 南の空

   遠い山なみに雪があった



   旅びとはひたすらに町を歩きながら

   ひびきあふ心の風にも吹かれてゐた

   いつまでも夜の小枝を吹いて行く木枯に

   いくとせの記憶を呼びさますさびしい悔は残ってゐた



   町はやがてつき

   遠く燃えそめた旗のやうに

   雲は地平にちぎれてゐた

   いつの日にかまたこの町に來るだらうと

   ふりかへる心はかへらないひとへの想ひにも

   また似てゐた


*******************************************************************

  駆け抜けた風が 今年もつめたさを運んできた
  あの晩夏にキンモクセイのたおやかな香りを
  運んできたばかりなのに
  もう急いで急いで 冬を追いかけている

  しあわせな会話を思い出させ
  吹きすさぶような辛い想い出も振り返り 
 
  また自分が向かう場所へ 風のまちへ
  風は旅を続ける

  一緒に旅していれば寂しい思いをすることは無いのに
  行く末を見守りながら 今日また思いを馳せる夜

 

拍手[3回]

こころのありか  片岡 輝

(「こころのてんきよほう」より)





こころって どこにあるの

ママにきくと

「さあね パパならしってるかもしれないわ」

そこで パパにきくと

「はて どこだったっけ そう せんせいならおしえてくれる」

そこで せんせいにきくと

「そういうことは ほんをよんで しらべれば わかる」

そこで ほんをよむと

「むかしのひとは かんがえた こころは しんぞうにある と

べつのひとは こういった こころは あたまのなかにある と

けれども しんぞうを かいぼうしても

あたまをXせんで のぞいてみても

こころのありかを つきとめることは できなかった」

そうか そうか そうなのか

こころのありかは なぞなんだ

でも あるってことは たしかだよ

だって だれかを すきになると

こころが ざわざわ さわぎだすんだもん

こころ こころ こころさん

どこにあるかは しらないけれど

あなたがあって ほんとうによかった


****************************


こんなに疲れているのは仕事のせいだと言い聞かせごまかしてきた。

でも違う。

知っている。

どうすることもできないこころの砕き。

音を立て、もろくも崩れ去る、こころ。


がらがらと、すーっと音をたてながら

拍手[0回]

き  み   谷川俊太郎


演奏:和歌山県立田辺高等学校


きみはぼくのとなりでねむっている

しゃつがめくれておへそがみえている

ねむってるのではなくてしんでるのだったら

どんなにうれしいだろう

きみはもうじぶんのことしかかんがえていないめで

じっとぼくをみつめることもないし

ぼくのきらいなあべといっしょに

かわへおよぎにいくこともないのだ

きみがそばへくるときみのにおいがして

ぼくはむねがどきどきしてくる

ゆうべゆめのなかでぼくときみは

ふたりっきりでせんそうにいった

おかあさんのこともおとうさんのことも

がっこうのこともわすれていた

ふたりとももうしぬのだとおもった

しんだきみといつまでもいきようとおもった

きみとともだちになんかなりたくない

ぼくはただきみがすきなだけだ


********************************************************

君のことを有名にすることもできないし

君を幸せにする自信もない

これおいしいねって共に分かち合えないかもしれない

すきなこどもだって見れないかもしれない

でも君に溶け込んで、君の夢に溶けこんで

十月の風を感じる僕は今、しあわせ

28年間感じたことの無い眩しさは

まっすぐに立っていられないほど


拍手[1回]

Viivi Luik 
" 1. On hilissuvi " ~ Sügismaastikud

songs: Veljo Tormis




Ja lõhnab angervaks
ja tulilill
ja ohakas.
On hilissuvi, on hilissuvi
ja pihlapuus
on marjakobar
ja männikus
on kanarbik.
Ja seda suve
ei tule enam
ei tule enam
seda suve.

********************************************
ヴィーヴィ・ルイク 詞
1.晩夏 ~ 「秋の風景」より

曲:ヴェリヨ・トルミス

シモツケと薊の匂いがただよいはじめる
夏の終わりに、夏の終わりに

ナナカマドの木と松の木、
ヒースの林を抜けて
この夏は去っていく

もはや夏は帰ってこないと、風が去った




 ■ 合唱音楽は生き様そのもの

 この曲、12年前の八戸市立根城中学校(女声)の名演が記憶に新しく、何度も擦り切れるまでVHSを観た覚えがあるが、まさにトルミスの描いた作品の中でも、邦人の心を掴んで離さない叙情的な音の動きがちりばめられている。

 夜に鍵を掛ける校舎にむかって風が吹きつけているのに気づいたときは、もう晩夏はやってきている。気づいたときにはそこにいる。

 今年の夏は人生の中で一番凄まじく疾く駆け抜けた。汗を拭う暇もなく、風に気づくいま。

 風は嫌なことを吹き流し、佳き便りを運んでくれる。エストニアの風はこのように彩り深く、まるで日本とは違うのだろうが、エストニアに行ったことの無い自分にさえ、土と想い出の匂いを運んでくれる。


 しなやかなこころの風を自分のところへ運んでくれた、自然の力に感謝をしたい。

 そして今度は自分が風を起こし、太陽へ向かって吹き返したい。

拍手[2回]

| top | 次のページ |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
フリーエリア
最新CM
最新記事
最新TB
プロフィール
HN:
はいぐろーりー
性別:
男性
職業:
がっこうのせんせい
趣味:
おんがく
バーコード
ブログ内検索
P R
忍者アナライズ
アクセス解析
忍者ブログ [PR]
  /  Photo by MIZUTAMA  /  Design by Lenny